重要文化財

種子阿弥陀三尊図

作品情報

データ

時代 室町時代(15世紀)
素材・技法 刺繍 一幅
サイズ 106.0×42.0㎝

解説

全図を刺繍によって表現した仏画を繍仏(しゅうぶつ)と呼ぶ。繍仏は、すでに飛鳥・奈良時代に制作されているが、鎌倉・室町時代に入ると、庶民への浄土信仰などの普及浸透にともない、大いに盛行するようになる。上方に装飾を付けた天蓋(てんがい)が表され、地色の異なる下方には、一対の花瓶と三足香炉を載せた三足卓が表されている。その間に阿弥陀三尊の種子が表されており、中央の大きい円には、阿弥陀を示す種子「キリーク」、下の小円二つのうち右側には観音を示す「サ」、左側には勢至を示す「サク」が表されている。この種子の部分には人間の頭髪が使われている。天蓋の両脇には浄土三部経の一つである『観無量寿経(観経)』の偈(げ)を配し、四周の縁取りにも種子を配した華麗な作品で、刺繍部分の保存状態もよい。