江戸風俗図巻

菱川師宣

作品情報

データ

作者 菱川師宣
時代 江戸時代(17世紀)
素材・技法 絹本著色 一巻
サイズ 39.1×全長903.7㎝

解説

菱川師宣(?~1694)は、若くして江戸に出て、土佐派・狩野(かのう)派など正統の画系を学び、絵双紙などの版画下絵を描きながら時様(じよう)風俗を描く修練を積み、独自の美人画様式を完成し、江戸浮世絵の原様式を作り上げた。この絵巻は、江戸の行楽地を背景に、庶民風俗を描いたものである。江戸の南の入口、高輪の大木戸から始まり、御殿山の花見の宴、堺町にある歌舞伎小屋中村座の木戸口と舞台、納涼地として有名な隅田川堤や両国橋、吉原通いの嫖客が往きかう日本堤、そして吉原仲の町と揚屋内での遊楽の様子が主な場面である。人物を極彩色とし、ほかの風物を淡彩とした表現が、効果をあげており、師宣の優れた感覚が発揮された傑作である。図中の中村座の様子から、元禄(1688~1704)年間初めの作と推定される。