重要文化財

阿弥陀如来及両脇侍坐像

作品情報

データ

時代 平安時代(12世紀)
素材・技法 木造漆箔 三躯
サイズ 阿弥陀如来 総高188.9㎝ 像高87.0㎝ 観音菩薩  総高117.1㎝ 像高57.0㎝勢至菩薩  総高115.0㎝ 像高56.4㎝

解説

上品下生印(じょうぼんげしょういん)結ぶ阿弥陀如来を中尊とする阿弥陀三尊像で、左脇侍は蓮華を捧げ持つ観音菩薩像、右脇侍は合掌する勢至菩薩像である。中尊の上品下生印は来迎(らいごう)印ともいわれ、阿弥陀如来が往生者を来迎する際の象徴的な印相であり、それに合わせるかのように両脇侍も跪坐(きざ)の形をとっている。この来迎三尊の遺例は少なく、京都大原三千院往生極楽院本尊など数例が見られるだけである。光背は、内側にパルメット文様を配した二重円光、外側に音声菩薩を透かし彫りした舟形の飛天光を配したもので、美しく繊細な感じを与えている。この穏やかな作風は定朝様(じょうちょうよう)と呼ばれ、平安時代後期の十一世紀半ばに仏師定朝によって完成され流行した様式である。本図の像はこの定朝様を手本として造像されたもので、実際の制作年代は12世紀後半であろう。平安時代後期の末法思想の流布と浄土信仰の隆盛によって制作された来迎阿弥陀像の一例として貴重である。