新春 を寿ぐ 近代日本美術展【終了しました】

2015年1月1日(元旦)~2月1日(日)

 新春を寿ぎ、近代日本美術展を開催致します。日本画では、横山大観、菱田春草、竹内栖鳳などの作品をはじめ、上村松園、伊東深水などの美人画。工芸では、やきものの板谷波山、漆工の白山松哉、竹工の飯塚琅玕斎、彫刻の佐藤玄々などの作品を展示致します。正月にふさわしい、吉祥をモチーフとした作品もご紹介致します。新春のひととき、清爽な美術品の数々をご鑑賞下さい。

主な作品

蒔絵八角菓子器 白山松哉

蒔絵八角菓子器 白山松哉
明治44年

 八角形、五段重の菓子器で、底の各隅に板足がついています。蓋表は螺鈿で花唐草文様を表し、蓋の側面には、各種の平目粉を各面違えて置き詰めています。各段それぞれ非常に繊細な蒔絵が施されています。

花藍 銘 萬歳 飯塚琅玕斎

花藍 銘 萬歳 飯塚琅玕斎
昭和12年頃

 琅玕斎は竹工芸を芸術の域に高めた近代竹工芸の第一人者です。“真”の花籠である本作品は、整然とした形で、正確に美しく編まれています。琅玕斎は「籠を一つの藝術品として見れば、籠そのものの形で座敷を生かし得るだけの力を有つ必要があると思ふ」と語っています。

福徳無量 聖大黒天 佐藤玄々(清蔵)

福徳無量 聖大黒天 佐藤玄々(清蔵)
昭和25年

 玄々は山崎朝雲に師事し、後に高村光雲に学び、大正11年(1922)には渡仏してブールデルに師事しています。本作品は1949年に京都に工房を構えた翌年に制作した作品で、木彫に精緻な彩色が施され、七福人の一柱である大黒天の神格、神秘が感じられます。

葆光彩磁和合文様花瓶 板谷波山

葆光彩磁和合文様花瓶 板谷波山
大正12年頃

 青海波の地文の三方に窓をとって、「比翼の鳥」、「連理の竹」、「合歓の蓮」を描き、窓と窓の間に、「比翼」「連理」「合歓」の文字も入れています。半透明の光沢をおさえた釉が、文様を柔らかく透けて見せています。

富士の巻狩 菱田春草

富士の巻狩 菱田春草
明治35年

 狩人達と、逃げる獣には軽快な動きが感じられ、遠景のなだらかな山並を鮮やかな薄青色で描き、山野の空気や光線をも表出させようとした試みがうかがえます。清らかな色彩と瀟洒な表現が交錯し、春草独特の情趣をかもし出しています。

老松蒼鷹 竹内栖鳳

老松蒼鷹 竹内栖鳳
大正5年頃

 老松の大樹の枝にとまる鷹を描いた作品です。松の葉のひときわ目立つ色彩が樹肌に映え、鷹の鋭い目、くちばし、足などを巧みに描写しています。

瀟湘夜雨 横山大観

瀟湘夜雨 横山大観
昭和23年

 水墨画の好画題、瀟湘八景のひとつで、墨の濃淡による大気の表現や、その奥行の深い構図に、水墨画の新方向をめざした大観の技量が感じられます。昭和23年(1948)33回院展の出品作です。

深雪 伊東深水

深雪 伊東深水
昭和25~26年

 美人の仕草には、深水の丹念な写生の程が知られます。配色も華麗で、頭巾の紫、帯の銀と水色の縞模様、長襦袢の紅が雪の淡い白に映えて鮮やかに描かれています。背景の雪の積った笹、着物に描かれた絵柄が、共に添景の効果を出しています。