(重要文化財) 雑伎彩絵唐櫃
木目の美しい樟製の唐櫃である。もとは前後に各二脚、左右に各一脚の、全部で六脚を備えていたが、現在前面の一脚と蓋が失われている。「延喜唐櫃」とも呼ばれていたが、その簡素な形と装飾の彩絵からみて、この品が伝来した京都教王護国寺(東寺)の草創の頃の作と考えられる。唐櫃は奈良時代に中国から伝わった形式であるためこの名がある。
本図の唐櫃の形態は奈良時代の唐櫃に比して瀟洒で、彩色をもち、金具の様式などは古様である。四面の彩絵のうち、前面は鶏合(闘鶏)、後面は玉投げの曲芸(弄丸)の図で、左右の側面にはそれぞれ前記の場所に急ぐ見物人らしいものを描いている。木地に直接下描きの墨線を引き、白・緑・赤などの彩色を施した後に油を塗布している。人物像が中国風俗であるのはおそらく舶載の手本によったためであろうが、遺品の少ない平安時代初期の絵画として、またいわゆる唐絵の一例として貴重である。
詳細情報
| 作 者 | 時 代 | サイズ |
|---|---|---|
| 平安時代 9世紀 | 高60.6 縦64.1 横82.8 |
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