西行物語絵巻断簡
データ
作者 | (画)俵屋宗達 (詞)烏丸光広 |
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時代 | 江戸時代 寛永七年(1630) |
素材・技法 | 紙本著色 二幅 |
サイズ | (画)32.9×96.8㎝ (詞)32.7×96.8㎝ |
解説
『西行物語』は、鳥羽院の北面の武士であった佐藤兵衛尉義清(のりきよ)が、一族である藤原憲康の突然の死に無常を感じ、出家して諸国を行脚、吟詠したという西行の一代記を史実・虚構を織りまぜて構成したもので、西行物語絵巻はそれを絵画化したものである。
西行物語絵巻には、鎌倉から室町時代にかけての数種類の異本が知られているが、本図は海田采女佑相保(かいだうねのすけすけやす)が描いた明応九年(1500)の奥書をもつ祖本をもとに、宗達が絵を模写し、烏丸光広(1579~1638)が詞書を書写した作品の断簡である。本図の模本は、寛永七年に光広の依頼によって写したものといわれる。