玄宗皇帝楊貴妃図

データ

作者 鈴木春信
時代 江戸時代(18世紀)
素材・技法 絹本著色 一幅
サイズ 44.6×64.8㎝

解説

鈴木春信(1725?~70)は、明和年間(1764~72)に多色摺りの錦絵を完成したことで名高い。春信が手がけた版画作品は、一千余種におよぶおびただしい数量に上るが、肉筆画の遺品はきわめて少なく、わずかにこの図などが基準作として知られているにすぎない。玄宗皇帝と楊貴妃が、一管の笛をともに吹奏する情景であるが、本図の如く男女の細やかな愛情を描くことは、春信のとりわけ好んだ画題である。この図では、玄宗皇帝と楊貴妃交歓の主題を、春信が得意とした見立(みたて)絵風でなく、中国風俗として描いているところが興味深い。

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