灰被天目茶碗 銘 秋葉

データ

時代 中国・南宋~元時代(13~14世紀)
素材・技法
サイズ 一口 高6.8㎝ 口径12.5㎝ 高台径4.6㎝

解説

中国・明時代 永楽年間(1403~24)
器形は穏やかな天目形で、口縁部を若干くびらせ、わずかに外反りにしている。胴部には太い轆轤(ろくろ)目がめぐり、腰から高台にかけてはゆったりと湾曲しており、高台回りは切り箆(べら)を立てている。高台の畳付(たたみつき)に面取り箆を入れ、高台を曲面に削り出し、高台内に朱漆が一点付されている。灰被天目の形態は建盞(けんさん)(宋時代に福建省建窯で焼かれた天目形茶碗)に似ているが、高台際の切り回しの段や、浅く丸く削り出された高台は、建盞に見られない灰被天目の特色である。灰被とは、灰をかぶったような釉の趣きからつけられた呼称で、この茶碗は、上釉は二重がけで、裾回りに一ヵ所黒釉のなだれがあって景色となり、土際に厚く黄釉が現れている。釉調は、少し褐色みのある黒色で、ところどころに鈍い銀色の光芒が現れ、いかにも侘びた趣きとなっている。伊達政宗所持。『古今名物類聚』『大正名器鑑』所載。

コレクションをキーワードで検索する