展覧会
特集陳列 松井康成の陶芸 練上のわざ
2019.09.27(金) - 2019.10.28(月)
概要
松井康成(1927-2003)は長野県に生まれ、茨城県笠間市の月崇寺に窯を築きました。日本をはじめ、中国・朝鮮半島の古陶磁を幅広く研究するなかで、異なった色の土をおりまぜて模様を表現する「練上(ねりあげ)」と呼ばれる技法と出会い、生涯にわたりこの技術を追求しました。呈色剤や釉薬の試行錯誤を繰り返し、その研究の成果によって、〈象裂〉〈堆瓷〉〈晴白〉など、様々な技法を新たに開発し、1993年には重要無形文化財「練上手」保持者(人間国宝)に認定されました。
本展では、当館所蔵の松井康成作品を展観し、それらの作品に用いられた様々な技法をご紹介します。色鮮やかな土によって表現される、造化の妙をご覧ください。
1927年 長野県に生まれる
1946年 笠間の月崇寺下にある奥田製陶所で作陶技術を学ぶ
1952年 明治大学文学部文学科卒業
1960年 月崇寺境内に築窯、練上技法を試作研究する
1968年 陶芸家田村耕一に師事
1971年 第18回日本伝統工芸展 日本工芸会総裁賞
1973年 第2回日本陶芸展 秩父宮賜杯賞・最優秀作品賞
1975年 第22回日本工芸展 NHK会長賞
1988年 紫綬褒章受章
1990年 日本工芸会常任理事就任
1991年 第4回MOA岡田茂吉賞 大賞
1993年 重要無形文化財「練上手」保持者認定
2003年 逝去
練上地象裂瓷壺 1980年
堆瓷文方壺 1983年
晴白練上大壺 1989年
晴白練上壺 1989年
練上手花影文陶筥 1991年