展覧会

開催中

名品展 国宝「紅白梅図屏風」
令和6年2月2日(金)〜2月27日(火) 

1970.01.01(木)

概要

MOA美術館のコレクションは、創立者・岡田茂吉(1882 ~ 1955)が蒐集した日本・中国をはじめとする東洋美術を中心に構成されています。その内容は、絵画、書跡、彫刻、工芸等、多岐にわたり、各時代の美術文化を語る上で欠くことの出来ない作品を含んでいます。なかでも国宝「紅白梅図屏風」は、江戸中期の絵師・尾形光琳の最高傑作と高く評されています。本作品は二曲一双の金地を背景に白梅と紅梅を対峙させ、図案化した梅花や水流を配し装飾的な画面をつくりあげています。
本展では、「紅白梅図屏風」をはじめ京焼の大成者・野々村仁清作「色絵藤花文茶壺」、三大手鑑の一つとして著名な手鑑「翰墨城」の国宝3件の同時公開に加え、コレクションの各ジャンルを代表する名品を精選して展観します。梅花咲き誇る2月、隣接する瑞雲郷梅園とともにぜひご鑑賞ください。
 

みどころ

所蔵の国宝3点を同時公開
国宝 紅白梅図屏風 尾形光琳 江戸時代(18世紀)
尾形光琳は「風神雷神図屏風」で有名な俵屋宗達の作品を身近に接し、その感化を受けながら、独自の画風を築き上げたと言われています。水流を伴う紅梅・白梅の画題や二曲一双の左右に画材をおさめる構成のやり方がそれです。後に光琳梅として愛好される花びらを線書きしない梅花の描き方や蕾の配列、樹の幹にみられるたらし込み、更に他に類を見ない筆さばきをみせる水の文様など、こうした優れた要素が結集して、見る人の心をわしづかみにし、時には何時間も見入っている方もいらっしゃいます。
 
 
国宝 色絵藤花文茶壺 野々村仁清 江戸時代(17世紀)
仁清の作品は、巧みな轆轤(ろくろ)の技術と華麗な上絵付けに支えられた、茶壺、水指、茶碗、香炉、香合などの茶道具で占められていますが、その代表作といわれるものが色絵の茶壺です。この色絵藤花文茶壺は、仁清の茶壺の中でも最高の傑作として名高く、京風文化の象徴的作品ともいえます。温かみのある白釉地の上に、咲き盛る藤の花が巧みな構図で描かれており、花と蔓は赤や紫・金・銀などで彩られています。バランスのとれた端正な姿は、色絵の文様とほどよく調和しています。
 
 
国宝 翰墨城 奈良~室町時代(8~15世紀)
古筆とは、古人の書いたすぐれた筆跡のことです。古筆手鑑「翰墨城」は、「藻塩草」(京都国立博物館蔵)「見ぬ世の友」(出光美術館蔵)とともに、古筆三大手鑑の一つとして名高いものです。鑑定の基本台帳として古筆家別家の古筆了仲(りょうちゅう)(1655~1736)に伝わり、のちに益田鈍翁(1847~1938)が旧蔵しました。「翰墨城」の名は、翰(筆)と墨によって築かれた城という意味で、まさに名筆の宝庫に相応しい名称といえます。古筆には、筆線の優雅さや装飾された紙の美しさなど見どころは多々あります。
教科書に載っている作品を見れる
重要文化財 樹下美人図 中国・唐時代(8世紀)
東トルキスタン、現在の新疆 (しんきょう)ウイグル自治区トゥルファンの喀喇和綽(カラホージヨ)古墳から出土しました。盛唐期の特徴を示す豊満な婦人が樹木を背にして立ち、右手を胸に当て、左手で領巾 (ひれ)という薄い肩かけの端をとっています。正倉院の「鳥毛立女図屏風 (とりげりゅうじょずびょうぶ)」の源流を知る上できわめて重要ということで、歴史の教科書に両者を比較して掲載されています。色彩の施し方や描線は、素朴かつ自由で、唐朝からの影響を受けた当時のトゥルファン地域の画風を伝えています。
 

西行像 鎌倉時代(14世紀)

同 拡大図

平安末から鎌倉初期の歌僧として有名な西行(1118~90)は、約半世紀にわたり諸国を巡行したことは西行物語でよく知られるところですが、その肖像で古いものはほとんどありません。本図は鎌倉中期のもので、歌人の像として描かれています。面貌は、神経の行き届いた線描で表され、晩年の西行像と見ることができます。鎌倉時代の似絵(にせえ)的性格の強い画像となっています。数少ない彼の肖像画中、優れた画像の一つで、国語の教科書等に西行を紹介するために掲載されています。