重要文化財

釈迦八相図

作品情報

データ

時代 鎌倉時代(13世紀)
素材・技法 絹本著色 四幅
サイズ 各 114.5×32.5㎝

解説

釈迦八相とは、釈尊の生涯における八大事相(八つの大きなできごと)である降兜率(ごうとそつ)・託胎(たくたい)・降誕・出家・降魔(ごうま)・成道(じょうどう)・初転法輪・涅槃(ねはん)を指していうが、本図では降兜率から初転法輪までの十二場面を描き、仏伝図の形態になっている。第一幅には降兜率と託胎、第二幅には降誕・四門遊観・三時殿遊楽・山中落飾、第三幅には追尋(ついじん)太子・出家踰城(ゆじょう)・東匿(しゃのく)告別、第四幅には吉祥献草・降魔成道・初転法輪が描かれる。本図は現在四幅に分けられているが、もとは現在失われている中央の大涅槃図の左右両脇に帯状に各二幅分が付された大幅の作品であったと考えられる。四幅の各々に見られる山水表現にはやまと絵の手法が示されており、日本絵画の流れを見る上でも重要な作品である。インドから中国を経てもたらされた仏伝の物語を、まったく日本的な解釈によって描いていることも貴重である。日本には数少ない仏伝図の優品の一つである。