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大甕 越前 「元亨三年九月二十九日銘」

データ

時代 南北朝時代

解説

この大甕は、肩に釘彫で「元亨三年九月二十九日銘」の紀年銘を持つところから、鎌倉期の越前古窯のなかでも、大甕の基礎資料として貴重な存在とされている。古越前特有の鉄分の多い砂質粘土を用いた素地で、幅広い粘土紐を巻き上げ段積みで成形している。口縁の折返し幅が小さく、肩の張りが強いのが特色だが、常滑に比べて越前の粘土は耐火度が高いため、その鎌倉期独特の張りのある姿を見せる。肩の別面に七条の縦線を引いた窯印が施され、「いろはにほ」の仮名文字や、草花風の文様などが刻まれている