叭々鳥図

データ

作者 伝 牧谿
時代 中国・南宋時代(12~13世紀)
素材・技法 紙本墨画 一幅
サイズ 52.7×30.0㎝

解説

わずかに葉の残る梢に叭々鳥が止まり、首を巡らして羽を休める姿を略筆で描き、静寂な感じを厳しい水墨の濃淡のみで表すなど絶妙な筆致で描かれている。光沢のある墨色の特徴などから、作者は画僧牧谿に擬せられている。本図は添付の覚書によれば、もと織田信長が所持していた二幅の内の一幅で、本能寺の什物として伝来したという。左下隅に「牧谿」の白文方印、右下に「天山」の二重郭朱文方印が捺されている。天山は足利義満の号で、この図が室町幕府の御物であったことを物語っている。

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