展覧会
開催予定
蔦重の眼 歌麿・写楽と浮世絵黄金時代
2025.07.25(金) - 2025.09.09(火)

概要
江戸時代、大都市に成長した江戸では、活発な経済活動を背景に町人の文化が開花し、庶民の関心事を主題とする浮世絵がめざましく発展しました。江戸中期には、浮世絵黄金時代の立役者である版元・蔦屋重三郎(1750−97)が登場し、喜多川歌麿、東洲斎写楽をはじめとする現在世界的人気を集めているスター絵師の才能が見出されました。
美人画の第一人者と謳われた絵師、喜多川歌麿(?−1806)は、上半身をクローズアップして描く「美人大首絵」を確立し、女性の仕草や表情を繊細に描写するだけでなく、色香や内面までも見事に表現しました。
役者の似顔を巧みに捉えた東洲斎写楽(生没年不詳)は、寛政6年(1794)5月から翌年1月までのわずか10ヵ月間の活動期間に約140種の作品を残し、印象的な役者大首絵を描きました。
同時期には、勝川春章(?−1793)や鳥文斎栄之(1756−1829)、歌川豊国(1769−1825)らが活躍し、浮世絵は最盛期をむかえました。
本展では、歌麿・写楽をはじめ、天明・寛政期から文化・文政期に活躍した絵師たちの錦絵や肉筆美人画を展観し、江戸町人文化の賑わいとともに花開いた黄金期の浮世絵の魅力を紹介するものです。
美人画の第一人者と謳われた絵師、喜多川歌麿(?−1806)は、上半身をクローズアップして描く「美人大首絵」を確立し、女性の仕草や表情を繊細に描写するだけでなく、色香や内面までも見事に表現しました。
役者の似顔を巧みに捉えた東洲斎写楽(生没年不詳)は、寛政6年(1794)5月から翌年1月までのわずか10ヵ月間の活動期間に約140種の作品を残し、印象的な役者大首絵を描きました。
同時期には、勝川春章(?−1793)や鳥文斎栄之(1756−1829)、歌川豊国(1769−1825)らが活躍し、浮世絵は最盛期をむかえました。
本展では、歌麿・写楽をはじめ、天明・寛政期から文化・文政期に活躍した絵師たちの錦絵や肉筆美人画を展観し、江戸町人文化の賑わいとともに花開いた黄金期の浮世絵の魅力を紹介するものです。
主な展示作品
「婦女人相十品 文読美人」 喜多川歌麿 江戸時代18世紀
本図は、手紙を読む町人の女房を描き、その顔の表情や両手の描写から、心の動きがありありと感じられ、歌麿の非凡な表現力を見ることができる。背景は雲母摺りである。
「名所腰掛八景」 喜多川歌麿 江戸時代18世紀
水茶屋の評判美人を描いた大首絵。表題の「腰掛」は、水茶屋の腰掛の意味であろう。枠内の揃物名の側に、水茶屋の名を読込んだ狂句「春風に梅かえならぬかほりあり」が添えられている。
四代目松本幸四郎の山谷の肴屋五郎兵衛 東洲斎写楽 江戸時代 寛政6年(1794)
宮ぎの・しのぶ姉妹の仇討ちを助ける仁侠役の四代目松本幸四郎を描く。歌舞伎の演技演出に長じ、容姿も優れた松本幸四郎の風貌と貫禄を適確に表現している。
三代目市川八百蔵の不破伴左衛門と三代目坂田半五郎の子育て観音坊 東洲斎写楽 江戸時代 寛政6年(1794)
寛政6年(1794)都座の「傾城三本傘」を演じる悪役三代目市川八百蔵(1747-1818)と三代目坂田半五郎の舞踊を描いている。三代目八百蔵は二代目沢村宗十郎の子で、舞台に風格があり舞踊にも優れた。