重要文化財

曼荼羅集

データ

作者 興然撰
時代 鎌倉時代(13世紀)
素材・技法 紙本墨画 三冊
サイズ 各 31.0×23.2㎝

解説

この図像集は、各尊像を個別に筆写し収集したものとは異なり、特殊な尊像を中心とした「別尊曼荼羅」を収録したものである。平安後期の図像学者であった勧修寺(かじゅうじ)の僧興然が集大成したもので、奥書によると天福元年(1233)に定真によって書写されたものである。もとは三巻の巻子本であったが、現在は三巻の仕立ては変わらないものの、折本の形式になっている。各曼荼羅を、油をひいた紙に描き、それぞれ経典や儀軌を記した所に貼り込んでまとめたものが本曼荼羅集である。描線には抑揚があり、鎌倉期の図像の自由で豊かな筆法を伝えている。

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