2026年 熱海座演能会春公演

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概要

香川県さぬき市の志度寺に伝わる伝説に「海女の玉取縁起」という物語があります。これは数多く伝わる「志度寺縁起」の中の一つで、子を想う母の深い愛情が描かれています。親子愛は、さまざまな愛の形の中でも、今も昔も変わらない最も普遍的な利他の心といえるでしょう。志度寺の開基とされる藤原不比等は、面向不背の玉(唐より興福寺に贈られた3つの宝のひとつ)が竜宮の者に奪われたことを知り、志度の浦に出向きます。そこで出会った海人との間に子を成した不比等は、子を跡継ぎにする代わりに玉を取り戻してほしいと海人に頼みます。海人は、子の出世のためならばと海に飛び込み、自分の命と引き換えに玉を取り戻すのでした。能「海士」は、この「玉取縁起」を基に作られた作品です。前半は、我が子のために命を懸けて玉を取り戻しに行く海人の姿、後半は、約束どおり不比等の跡継ぎとなった子・房前(ふささき)の供養により成仏する海人の喜びを表現した美しい舞がみどころです。物語全体を通して、母の愛の偉大さと自己犠牲の痛ましさがひしひしと感じられる名曲です。主人公の海人を演じるのは観世流銕仙会当主、観世銕之丞です。パリ・オペラ座で上演された現代美術作家の杉本博司氏による新作舞踏劇『鷹の井戸』への出演等、海外からも高い評価を受けています。また、当日の展示は「国宝 喜左衛門井戸 ×国宝 色絵藤花茶壺茶の湯の侘びと雅」です。茶の湯と能楽は、共に室町時代に成熟し、武家社会の下で発展した日本の伝統文化で、「和敬静寂」や「一期一会」の精神など多くの共通点があります。MOA美術館では庭内の桜が見頃を迎えるこの季節、美術と芸能を楽しむ贅沢な春のひとときをご堪能ください。

春公演

4月4日(土)
13:30開演(12:50開場)

◆演目:能 観世流「海士」

出演者

シテ(海人/龍女):観世銕之丞

子方(藤原房前大臣):安藤継之助

ワキ(従者):宝生常三

ワキツレ(従者):梅村昌功、則久英志

間(志度の浦の住人):善竹大二郎

笛:藤田貴寛 小鼓:飯田清一 大鼓:原岡一之 太鼓:小寺真佐人

後見:観世淳夫、安藤貴康

地謡:小早川泰輝、青木健一、鵜澤光、谷本健吾

   長山桂三、浅見慈一、馬野正基、北浪貴裕

◆演目:狂言 大蔵流「佐渡狐」

出演者

シテ(お奏者):善竹十郎

アド(佐渡の百姓):善竹隆司

小アド(越後百姓):善竹大二郎

 

 

 

観世銕之丞 かんぜ てつのじょう

 

観世流シテ方。八世観世銕之亟静雪(人間国宝)の長男として東京に生れる。名は暁夫。伯父観世寿夫、および父に師事する。1960 4 歳で初舞台。1964 年、初シテ『岩船』。1971 年、『鷺』を披く。1974 年、『石橋』を披く。1983 年、『翁』を披く。1984 年、『道成寺』を披く。2002 年、九世銕之丞を襲名。2003 年、襲名披露能で『當麻』を舞う。2008 年、平成20 年度(第65 回)日本芸術院賞を受賞。2011 年、紫綬褒章を受章。銕之丞家の当主として、また銕仙会の新棟梁としてこれからの能界を担う存在として期待されている。力強さと繊細さを兼ね備えた謡と演技には定評がある。東京および京都、大阪でも活躍するほか、海外公演にも多く参加している。

重要無形文化財総合指定保持者。公益社団法人銕仙会代表理事。公益社団法人能楽協会理事長。都立国際高校非常勤講師。

チケット販売

友の会先行販売: 12月1日(月)10:00より
一般販売: 12月5日(金)10:00より

【MOA美術館公式オンラインチケット】にてお求めいただけます。
https://www.e-tix.jp/moaart/

問合せ先:
MOA美術館能楽堂 TEL:0557-84-2500


料金

演能会

席種 一般 友の会
SS席 8,800円 7,700円
S席 7,700円 6,600円
A席 5,500円 4,400円
B席 4,400円 3,300円

 


会場

MOA美術館能楽堂