展覧会

開催予定

プロジェクション又兵衛絵巻 重文 浄瑠璃物語絵巻

2025.09.12(金) - 2025.10.21(火)

概要

岩佐又兵衛勝以(1578 〜1650)は、豊かな頬と長い頤( おとがい) の人物表現や大和絵と漢画を折衷したような独特の画風で一世を風靡し、のちの絵画に多大な影響を与えました。
 「浄瑠璃物語絵巻」は、奥州へ下ると三河矢矧の長者の娘浄瑠璃の恋愛譚を絵巻化したものです。金箔や金銀泥、緑青、群青など高価な顔料がふんだんに用いられ、登場人物の衣裳や調度に至るまでが艶麗な色調で細微に描かれており、又兵衛筆とされる絵巻群中、最も色彩の華麗な作品ともいわれています。
 本展では、重要文化財「浄瑠璃物語絵巻」全12巻を一挙公開するとともに、高精細映像を大画面に投影しご覧いただきます。又兵衛絵巻の魅力を細部までご堪能ください。

浄瑠璃1巻

浄瑠璃物語絵巻 第1巻(部分)

みどころ

一挙公開!重要文化財「浄瑠璃物語絵巻」

本作は登場人物の衣裳や調度に至るまでが艶麗な色調で細微に描かれており、又兵衛筆とされる絵巻群中、最も色彩の華麗な作品ともいわれています。
本展での公開総延長は60 メートルを超え、この絵巻の魅力を充分にご堪能いただけます。

浄瑠璃3巻

浄瑠璃物語絵巻 第3巻(部分)

高精細映像で又兵衛ならではの描き込みを楽しむ

岩佐又兵衛は細部まで趣向の凝らされた描き込みが特徴のひとつです。ストーリーで語られる風貌そのままに描き込んだ義経の衣裳、浄瑠璃の住む屋敷の障壁画、蒔絵の施された家具など、作品のディテールを高精細映像で大画面に投影。又兵衛ならではの描き込みの世界を作品とともにお楽しみいただきます。

浄瑠璃物語絵巻 第4巻(部分)

浄瑠璃物語絵巻 第5巻(部分)

浄瑠璃11巻

浄瑠璃物語絵巻 第11巻(部分)

浄瑠璃物語絵巻について

重要文化財「浄瑠璃物語絵巻」

津山藩松平家に伝来した絵巻作品で、『浄瑠璃物語』を全12巻に分割して描いています。伝来や表具に用いられている料紙から、津山藩松平家の源流・松平忠直(もしくはその妻子)の周辺の注文により制作されたと考えられています。

『浄瑠璃物語』とは?

『浄瑠璃物語』は、牛若丸(源義経)の伝説に取材したいわゆる「判官もの」の作品です。牛若丸の成人直後、奥州へ向かう道中で出会った浄瑠璃姫との恋物語を題材としています。
 物語は岩佐又兵衛が「浄瑠璃物語絵巻」を制作した時期よりおよそ150年前、室町時代(15世紀)半ばから琵琶法師たちによって語り継がれ、流行しました。物語に節をつけて音曲とともに語り聞かせるスタイルの代名詞とされ、現在の伝統芸能「浄瑠璃」の語源となっています。

STORY

CHARACTER