婦女人相十品 文読美人 

データ

作者 喜多川歌麿
時代 江戸時代(18世紀)
素材・技法 大判錦絵揃物
サイズ 34.5×23.6㎝

解説

歌麿のこの「婦女人相十品」という大判錦絵十枚の揃物は、「婦人相学十躰」とともに寛政3、4年(1791~92)頃の作で、歌麿の芸術的最盛期の初期に属する傑作である。この時期、円熟期に達していた歌麿は、女性の上半身や顔を画面いっぱいに構図する新様式を発表した。前代の天明年間(1781~89)の鳥居清長(きよなが)の美人画が、全身像や群像形式で姿や衣裳の美しさを表現したのに対し、女性の顔の表情や髪型の美しさを活写したところに特色がある。またこの「婦女人相十品」の揃物は、すべて背景が雲母摺(きらず)りで、当時としては高価な雲母(うんも)の粉を用いて摺ったぜいたくなものとなっている。

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