重要美術品
五彩瓢形瓶 金襴手
データ
作者 | 景徳鎮窯 |
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時代 | 中国・明時代(16世紀) |
素材・技法 | |
サイズ | 一口 高26.3㎝ 口径3.5㎝ 胴径12.0㎝ 高台径8.5㎝ |
解説
金襴手は、織物の金襴を思わせる華やかな装飾からきた呼称である。絢爛なうちに気品があり、古来わが国の愛陶家の間で珍重されてきた。中国色絵磁器の最盛期とされる明時代中頃嘉靖年間(1522~66)に景徳鎮で生産されたものであり、遺品の中には碗・鉢のほか、瓢形瓶や仙盞(せんさん)瓶が比較的多い。、上胴が丸く、下胴が方形をした本図の瓶のような形のものもいくつかあるが、この種のもので文様がこれほど精細なものは少ない。地文様には七宝文様や籠目文様など細やかな幾何学文を用い、独特の深みのある赤地に金の切り箔文様を焼き付けている。下胴の輪花形の赤地窓には牡丹唐草文、くびれた中胴には唐草文、上胴の丸窓には雲鶴、口縁部には剣先文様を、金箔で表している。上胴には、八卦(はっけ)文様を赤地に白く浮き出させた丸文を二段ずつ四方に配し、この丸文の縁を含む要所に緑と黄色を配しており、これらが生彩を増している。