重要文化財
阿弥陀三尊像
データ
時代 | 朝鮮・高麗時代(13~14世紀) |
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素材・技法 | 絹本著色 一幅 |
サイズ | 100.5×54.0㎝ |
解説
阿弥陀如来(あみだにょらい)が観音(かんのん)・勢至(せいし)を従え、踏割蓮華(ふみわりれんげ)に立つ姿である。阿弥陀三尊や阿弥陀八大菩薩の歩行形は、高麗仏画では来迎(らいごう)を意味するもののようである。中尊の阿弥陀如来は左手の中指と親指を捻じて腹前に、右手を前に差し伸べ、観音は左手に水瓶、右手に柳枝を持ち、勢至は両手で経を持っている。いずれも肉身や相好は肌色で描かれる。阿弥陀如来の衣や両菩薩の天衣は、細密な手法によって薄物の質感が見事に描かれている。また、踏割蓮華を、中尊が青、勢至が紫、観音が芯の赤い淡青に描き分けているなど、中間色による色彩配合にも特徴がある。井上家伝来。