白梅図香包

データ
作者 | 尾形光琳 |
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時代 | 江戸時代(18世紀) |
素材・技法 | 絹本金地著色 現掛幅装 |
サイズ | 33.2×24.2㎝ |
解説
光琳は、香木を収めるための裏に金箔を貼った絹地の包みに、草花や鶴などを描いた作品をいくつか残している。この図もそうした中の一つで、光琳独特の、花弁の区分がない白梅の花をつけた梅樹が描かれている。香包は上下左右から折っていくので、全体が九つに仕切られるが、中央の四角には、内側に香木を置くため、絵がかからないように工夫した構成がなされている。下から伸びた梅の枝が二つに分かれ、それぞれに見事な白い梅の花をつけている。下地の金と相俟って春の美しい情景を連想させる逸品である。