重要美術品

五彩蓮華唐草文盤 古赤絵

データ

作者 景徳鎮窯 
時代 中国・明時代(16世紀)
素材・技法
サイズ 一口 高6.7㎝ 口径32.0㎝ 高台径18.8㎝

解説

前図(図版132)の五彩双鳳凰唐草文盤とほぼ同じ大きさの古赤絵の盤(大皿)で、周囲の菊唐草文、波濤文の様式からみて、同一工房の作品であると思われる。底裏に「陳文顕造」の銘がある点も同じである。在銘の古赤絵は、「陳文顕造」のほか、「陳守貴造」「陳守劉造」「何文白造」など数種が知られており、これら陶工あるいは工房主の名を記した製品は、古赤絵だけに多く見られるもので、その奔放自由な作風と考え合わせると、作品に対する製作者の自信を示しているもののようにも思える。素地や釉薬も上質とはいえないし、赤・緑・黄の上絵具の発色にも濁りがあり、決して精緻な作ではないが、この盤では赤を使用した部分が多く、赤・緑ともに濃く強い色調で、五彩(赤絵)の中国陶磁としては独特の渋さも備えている。

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