重要文化財

九曜星図像

データ

時代 平安時代(12世紀)
素材・技法 紙本墨画 一巻
サイズ 20.0×全長 333.0㎝

解説

九曜星図像は、星宿信仰と真言密教との結びつきによって生まれた図像で、九曜とは、九種の光り輝くものを表した意味で、太陽(日)、太陰(月)、火・水・木・金・土の七星とらご〓(らご)、計都(けいと)の二星を加えた九星を指している。本図の「図像」(巻子本)にはこれに星宿をつかさどる仏である熾盛光仏 (しじょうこうぶつ)を最初に加えている。描かれた図様は、いずれも描写力に優れ、描線が流麗であり、加えて唇にのみ朱を点じている。奥書に「長寛二季三月十一日持之」その下四、五字を消して「伝得実任」とあり、さらに「伝領之権少僧都行円之」と記されているところから、この図の制作も長寛(一一六三~六五)からあまり距たらぬ頃と推定される(図は熾盛光仏の部分)。

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