軍鶏図 

データ

作者 伝 俵屋宗達
時代 江戸時代(17世紀)
素材・技法 紙本墨画 一幅
サイズ 99.8×47.1㎝

解説

宗達は、寛永年間(1624~44)に法橋位(ほっきょうい)を授けられたと考えられる。宗達水墨画には、宗達が法橋叙任を受けて以後の制作である「宗達法橋」の落款と「対青軒」の大きな円印の捺されたものが多い。それらは、ゆるやかな輪郭線と豊かな色感を暗示させる没骨(もっこつ)、「たらし込み」の描法などを多用して独特の画調を作り上げたもので、題材としては動物や鳥を描いた作品が多く、軍鶏図も数点残されている。本図の軍鶏は、宗達水墨画の特色とされる、対象の特質を正しく把握した描写力と、墨の濃淡とにじみを効果的に生かした「たらし込み」技法の見事さの点で、代表的作品の一つといえる。

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