灰陶加彩人物俑

データ

時代 中国・前漢時代(前2~前1世紀)
素材・技法
サイズ 二躯(右) 高66.1㎝ (左) 高75.0㎝

解説

前漢時代の侍女であろうか、長衣をつけ、手は拱手(きょうしゅ)の形をとるが、手首から先は失われている。全体に白土を塗り、髪と目、眉は黒絵具で表し、口には朱をさす。襟元と袖口にのぞく朱から、いちばん下に朱の着物をつけているのがわかる。その上には青い着物を、そしていちばん上に黒い縁取りや線の入った白い着物を重ね着している。この種の俑は、西安市任家坡漢墓、山東省臨沂県銀雀山漢墓などで同タイプのものが出土しており、前漢後期に中国北部で広く制作されたものと思われる。正面の刻劃は細かく、立体感に富んでいるが、背面はきわめて単純な作りとなっている。

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