弥生朱彩壺

データ

時代 弥生時代後期
素材・技法
サイズ 一口 高38.7㎝ 口径22.5㎝  胴径34.7㎝ 底径10.3㎝

解説

弥生式土器は、紀元前3世紀頃から約600年にわたって作られたものである。この朱彩壺は、関東地方の生産になる、弥生時代後期を代表する作品の一つといえる。小さな底部と、少し下ぶくれの豊かなふくらみをもつ胴、細く引き締められた頸部と、そこから外反りして開き、幅広い盤口をつけた口頸部と均整のとれた姿に特色がある。胴の上部から肩部にかけて沈線により区画した文様帯を作り、白地に朱彩の文様が、横に帯状に1本、縦に14本表されている。頸部にはボタン状の丸い花文を、折り返して盤状にした口縁部には数条ずつからなる縦の突起線を五ヵ所に配し、その間には沈線による網目文を施すなど、装飾する気分に満ちている。文様以外の器面は磨いて仕上げてあり、総じて繊細な作行きである。

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