絖地秋草模様描絵小袖
データ
作者 | 伝 尾形光琳 |
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時代 | 江戸時代(18世紀) |
素材・技法 | 白絖地著色 一領 |
サイズ | 157.0×61.0㎝ |
解説
光琳の描いた小袖といえば、重要文化財に指定されている通称「冬木小袖」(東京国立博物館蔵)がよく知られているが、この作品もそれと同じく、白綸子(しろりんず)の上に菊や桔梗などの秋草を描いた作品で、細部には光琳独特の意匠化された草花の表現を見ることができる。いわば小袖をキャンバス代わりにした作品で、草花の配置も「冬木小袖」に近い。宗達以来の琳派の作家が得意とした秋草の群生をモチーフとしたものだけに、描き慣れた手法でよくまとまっている。平面的な構成ながら、女性が身にまとった際に表れる立体的な文様の状況を計算した作品であろう。