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※チケット販売終了しました

夏休み能楽教室 ~体験・講座と鑑賞~ 講師/大倉源次郎、辰巳満次郎、野村萬斎

2021.08.25|水|

概要

Overview

第1部 体験コーナー(2020年の様子)

第2部 能楽鑑賞  能 喜多流「鵜飼」(2020年 )

第2部 能楽鑑賞  狂言 和泉流「梟山伏」(2020年 )

MOA美術館能楽堂

 

◆夏休み 能楽教室~体験・講座と鑑賞

人間国宝・大倉源次郎、辰巳満次郎、野村萬斎、野村祐基ほか、能楽師が講師となって能楽器体験(第1部)と、講座と鑑賞(第2部)の2部構成で開催します。

※ 第1部・体験コーナー、第2部・能楽鑑賞ともチケット販売予定数を終了いたしました。

 
本公演は、令和3年8月17日付、内閣官房新型コロナウィルス感染症対策推進室よりの事務連絡(※1)に基づき、
予定された日時のまま、実施させていただきます。 
新規チケット販売は終了し、当日券の販売も行いません。 
ご鑑賞のお客様におかれましては、感染防止対策にご協力をいただきますようお願い申し上げます。 
 
※1=「基本的対処方針に基づく催物の開催制限、施設の使用制限等に係る留意事項等について」 
https://corona.go.jp/news/pdf/jimurenraku_seigen_20210817.pdf 

 

開催日時:2021年8月25日(水)

第1部
ひな人形の五人囃子で御馴染みの能楽器を体験します。
楽器体験 10時30分~(申し込み先着60名)
会場   3階応接室
講師   囃子方能楽師
     一噌流 小野寺竜一
     大倉流 飯冨孔明
     葛野流 原岡一之
     観世流 林雄一郎

第2部
講座と能楽鑑賞 13時開演(12時20分開場)
会場 能楽堂
①能楽講座 講師 大倉源次郎(小鼓方大倉流宗家 人間国宝)
②演目解説 狂言「盆山」和泉流 野村 萬斎
      能 「黒塚」宝生流 辰巳満次郎
③能楽鑑賞
狂言 和泉流「盆 山」
シテ 野村祐基
アド 石田淡朗

能  宝生流「黒 塚」
シテ 辰巳満次郎
ワキ 大日方 寛
ワキツレ 則久英志
アイ 野村萬斎
笛    小野寺竜一
小鼓 飯冨孔明
大鼓 原岡一之
太鼓 金春惣右衛門

料金:
第1部・能楽器体験
500円(1部のみ参加の場合は入館料が別途必要です)

第2部・講座と鑑賞
S席6,000円(友の会4,000円)

A席5,000円(友の会3,000円)
B席4,000円(友の会2,000円)
小中学生席1,000円(小学生は大人同伴が必要です)

※第2部の能楽鑑賞チケットにてMOA美術館の展示もご覧いただけます。

 

能楽教室 ひとくちメモ

(1)能「黒塚」あらすじ
 諸国を巡る旅に出た熊野那智の山伏・東光坊(とうこうぼう)の阿闍梨祐慶(あじゃり・ゆうけい)とその一行は、陸奥国安達ヶ原で、老女の住む粗末な小屋に一夜の宿を借ります。 そこで従者が発見した世にも恐ろしい光景に「黒塚に住むという鬼は彼女であったか!」と一行は家から逃げ出しますが、正体を知られたと悟った鬼女が怒りの形相で追ってきて…。

 

(2)枠桛輪(わくかせわ)~前半のみどころ
 能「黒塚」前半に登場する小道具「枠桛輪(わくかせわ)」。
 能の小道具では珍しい、実際に動かして糸を巻く装置のことです。
 この枠桛輪の糸を繰りながら老女がわが身を嘆き謡うシーンは、前場面の見せ場です。
 糸を巻く手を動かしたり、止めたり、激しく回したりしながら、感情を表現します

 

(3)決して見ないでください!
 能「黒塚」では庵に住む老女が、「決して寝室は覗かないでください」と言い残して裏山に薪を採りに行った隙に、能力(野村萬斎さん)が我慢しきれず覗いてしまい…、という場面も大きな見どころ。
 決して見ないで!と言われると、人はどうしても見たくなるものです。
民話の「鶴の恩返し」や「浦島太郎」のお話などにも見られます。今も昔も人の気持ちはかわりませんね。

 

(4)後半のみどころ
 山伏たちに懇願されて宿を貸した女性は、枠桛輪を使うところ見せてあげ、その上寒くないように薪を取りに行きます。それなのに「寝室を見ないで」と言った約束を破った山伏達に怒り鬼の姿を現わし、祐慶たちに襲いかかる場面が後半の見どころです。この時の鬼女の心情をくみ取り、人間の本性を感じることができるでしょうか?

 

(5)阿闍梨
 黒塚に登場する東光坊の山伏「阿闍梨祐慶」。阿闍梨とは高僧を意味する梵語(アーチャリー)を語源としていて、天台・真言の僧位を表し、深い学識や高い徳を備えた僧侶のことです。
 京都の銘菓として有名な「阿闍梨餅」の形は、比叡山の千日回峰修行をおこなう阿闍梨がかぶる「網代笠」を型どったもので、厳しい修行の中、餅を食べながら飢えをしのんでいたことにちなんで、阿闍梨餅が誕生したと言われています。

 

(6)黒塚伝説の謎
 福島県二本松市安達ヶ原は、高村光太郎の『智恵子抄』で有名な安達太良山の麓で、智恵子の歌った美しい「本当の空」のあるところです。
 二本松市にある天台宗の古刹、真弓山観世寺境内には、鬼が棲んだ岩谷と言われる巨岩や、出刃包丁を洗った場所と言われる池が今もあるそうです。山門の北にある「黒塚」は裕慶らに折伏された鬼女のなきがらを葬った場所とも言われ、松尾芭蕉も『奥の細道』の旅でそう記しています。観世寺の開基は神亀3年(726年)、阿闍梨裕慶とされていますので、「安達ヶ原」の鬼伝説は奈良時代ということになりますが、謎は深まるばかりですね。

 

(7)狂言「盆山」あらすじ 
世間では盆山(日本庭園のミニチュア版)が大流行しています。知り合いの主人が豪華な盆山をたくさん所有していると知った男が、屋敷へ盗みに忍び込みますが、主人に居場所を見抜かれてしまい…。
 効果音や動物の鳴き声を演者の声だけで表現する楽しい狂言です。今回は野村萬斎さんの長男の野村祐基さんがシテを演じます。

 

(8)盆山とは?
盆栽の歴史(盆景ー盆山ー盆栽)

「盆栽」の起源は中国の「盆景」とされ、2000年以上の歴史を持っています。
唐の時代に発展した「盆景」は草木や石、砂等を使って自然を表現する箱庭やフィギアに近いものでした。
日本では、平安時代に中国から入ってきた「盆景」が日本独自の美意識を経て「盆山(ぼんさん)」と呼ばれ、平安時代の貴族や鎌倉時代の武士階級の趣味として普及していきました。
「盆栽」という呼び名については、明治時代になってから使われ始めたようです。
明治時代以降も盆栽は粋な趣味とされ、1990年代頃から盆栽は海外で注目を集め、今では「BONSAI」という単語が世界の共通語となりました。海外では、若い世代の愛好者も多く、今なお、拡がりを見せています。

 

 

能の楽器・囃子方について

(1)能のお囃子は四拍子
 能の囃子は、笛、小鼓、大鼓、太鼓の4種の楽器で演奏されます。
この4種類の楽器のことを四拍子と書いて「しびょうし」と読みます。
「よんびょうし」ではありません。ご注意を!!

(2)ひな人形の五人囃子と能の囃子方
 江戸時代、能は幕府の公式の芸能で、大名のお屋敷では、能の役者や囃子方を抱えていました。このような背景があって、武家が多い江戸の街のひな飾りには五人囃子が飾られました。その並べ方も能の囃子と一緒で、向かって左から、太鼓・大鼓・小鼓・笛に謡が加わり五人囃子となります。

(3)指揮者は誰?
 楽器の演奏者(囃子方)は、楽器毎に笛方、小鼓方、大鼓方、太鼓方と呼ばれ、それぞれの専門家が担当しています。
また、能のオーケストラである囃子方には指揮者はいません。基本的には、「ヤ!」「ハ!」「ヨーイ」「イヤー!」というかけ声によって、息を合わせながら演奏していきます。かけ声は楽器だけでなく舞台上の演者にとっても合図となるのでとても大切なものです。

(4)楽器について
 能で使用される楽器は、「お道具」と呼ばれとても大切にされています。
とても古い時代のものや、蒔絵が施された美しい楽器もあります。
 能楽教室の体験コーナーで楽器(お道具)を体験される場合も、事前に手を洗い、大切に扱いましょう。

<笛>
能で使われる笛は能管と呼びます。竹製で七つの指穴が開いていて、指で穴を塞ぐことで音程を変えます。お祭りで使う篠笛や、雅楽で使われる龍笛に似ていますが、歌口と指穴の間の管内に細い竹をはめ込み「ヒシギ」と呼ばれる最高音を出す工夫がされています。能楽器の中では唯一メロディーを奏でる管楽器です。

小鼓>
馬革で仕立てられた二枚の皮を、麻紐(調べ緒)を使って、桜の木で彫られた胴に張り合わせた打楽器です。調べ緒を締めたり緩めたり、打つ場所を変えたりすることで様々な音色を作り出しています。そのうるおいのある音色を出すためには、革にある程度の湿り気が必要で、演奏中に革に息を吹きかけたりもします。

大鼓>
楽器の形状は、小皷と同じですが、大きさが異なります。また、小鼓と異なり「カン カン」という高い音色です。大鼓は、革が乾燥していないと高い良い音が出ないので、開演2時間前から革を炭火であぶって乾燥させます。そして、開演前に革と胴をがっちりと締め上げます。

<太鼓>
台にかけて床に置き、二本のバチで叩いて音を出します。革、木でできた平胴、調べ緒で組み立てられていますが、革は小鼓にくらべて厚く、牛の革が使用されています。太鼓は、神や鬼などが登場する演目に多く演奏されます。

 

出演者紹介

野村萬斎(狂言方 和泉流)
1966年、東京都出身。
祖父・故六世野村万蔵及び父・野村万作に師事。重要無形文化財総合指定者。
3歳で初舞台。東京芸術大学音楽学部卒業。「狂言ござる乃座」主宰。
国内外で多数の狂言・能公演に参加、普及に貢献する一方、現代劇や映画・テレビドラマの主演、舞台『敦-山月記・名人伝-』『国盗人』など古典の技法を駆使した作品の演出、NHK『にほんごであそぼ』に出演するなど幅広く活躍。各分野で非凡さを発揮し、狂言の認知度向上に大きく貢献。現代に生きる狂言師として、あらゆる活動を通し狂言の在り方を問うている。1994年に文化庁芸術家在外研修制度により渡英。芸術祭新人賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞、芸術祭優秀賞等、受賞多数。2018年、演出・主演舞台『子午線の祀り』で毎日芸術賞千田是也賞を受賞。作品は読売演劇大賞最優秀作品賞にも輝いた。2002年より世田谷パブリックシアター芸術監督。東京藝術大学客員教授。2021年4月より石川県立音楽堂邦楽監督。

 

野村裕基(狂言方 和泉流)
1999年東京都出身。野村萬斎の長男。祖父野村万作及び父に師事。能楽協会会員。
2003年、3歳の時に『靱猿』で初舞台。初舞台の稽古から本番に至るまでの姿は、NHKのドキュメンタリー番組にも取りあげられた(DVD「小さな狂言師 誕生~野村萬斎・親子三代の初舞台」収録)。2017年『三番叟』初演。2018年パリで開催された「野村万作・萬斎・裕基×杉本博司『ディバインダンス 三番叟』」公演(ジャポニスム2018参加)では祖父・父と日替わりで三番叟を勤めた。2020年『奈須与市語』を披く。

 

大倉源次郎(小鼓方 大倉流十六世宗家)
公益社団法人能楽協会理事。一般社団法人日本能楽会会員。
1957年(昭和32年)、大倉流十五世宗家・大倉長十郎の次男として大阪に生まれる。
1964年(昭和39年)、独鼓「鮎之段」にて初舞台。
1985年(昭和60年)、能楽小鼓方大倉流十六世宗家になる(同時に大鼓宗家預かり)。
様々な海外公演にも数多く参加、パリ、ニューヨーク、シンガポール、香港、ミラノ、
ロー マ、ロシア、サンクトペテルブルグ、ストラスブール、ポルトガル、ハンガリー他25ヶ国で延べ30ツアー以上、45公演以上に参加。
2017年(平成29年)重要無形文化財保持者(人間国宝)各個認定。大阪文化祭奨励賞。咲くやこの花賞(大阪市)、大阪文化祭賞(団体)、大阪舞台芸術賞奨励賞(団体)、観世寿夫記念法政大学能楽賞などを受賞

 

辰巳満次郎(シテ方 宝生流)
4歳で初舞台、香里能楽堂建設と共に大阪寝屋川市に移る。
1978年東京藝術大学音楽学部邦楽科に入学、同時に18世宗家故宝生英雄の内弟子となる。
1986年独立、1991年まで東京藝術大学の助手を勤める。
ニューヨーク国連前広場、メトロポリタン美術館ホール、エジプトスフィンクス前薪能などの海外公演も参画する他、ロンドン・北京・上海・杭州・バンコク・メキシコシティ・ブエノスアイレス・サンチャゴ・ワシントンで公演。
2001年重要無形文化財総合指定認定。2005年度大阪文化祭賞奨励賞受賞。
2006年東西古典芸術文化の融合プロジェクト(羽衣国際大学日本文化研究所制作)として新作能「マクベス」、2008年「楽劇の祭典」源氏物語千年紀(関西楽劇フェスティバル協議会制作)新作能「六条」の演出・主演。社団法人日本能楽会会員。社団法人宝生会会員。大阪の宝生流定期能「七宝会」主宰。「満次郎の会」、「巽会」、「宝生流あまねく会」主宰。

 

新型コロナウイルス感染症への対応について
・場内は換気対策を実施します。
・消毒用アルコールを設置していますので入退場の際にご利用ください。
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・スタッフはマスク着用での対応をさせていただきます。

お客様へのお願い
・マスクの着用、咳エチケットへのご協力をお願いいたします。
・咳、のどの痛み、発熱などの体調不良をお感じの場合、恐れ入りますが、ご来場をお控えくださいますようお願い申し上げます。

【問い合わせ】
MOA美術館 能楽堂事務局 0557-84-2500(休館日を除く、10:00~17:00)