展覧会
広重 EDO×TOKYO 今と昔
2025.03.14(金) - 2025.04.22(火)

概要
歌川広重(1797-1858)は、「東海道五十三次」(保永堂版)をはじめ数多くの名所絵を世に送り出し、江戸時代後期を代表する浮世絵師として知られています。
中でも、晩年に手掛けた「名所江戸百景」は独創的な構図で江戸の街並みを描いたシリーズで、のちにゴッホが模写するなど国内外で高い評価を得ています。
本展では、朝の日本橋の賑わいを伝える「東海道五十三次 日本橋」や、急な夕立に遭う橋上の情景を描いた「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」など江戸庶民の暮らしぶりを伝える名所絵を展観します。また、広重が描いた場所の現在の風景を撮影・展示し、当館スタッフによるオリジナル・フィルム・プロジェクションとともに新たな魅力を発信します。今もなお魅力の衰えない広重風景画を、現代ならではの視点とともにお楽しみください。
中でも、晩年に手掛けた「名所江戸百景」は独創的な構図で江戸の街並みを描いたシリーズで、のちにゴッホが模写するなど国内外で高い評価を得ています。
本展では、朝の日本橋の賑わいを伝える「東海道五十三次 日本橋」や、急な夕立に遭う橋上の情景を描いた「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」など江戸庶民の暮らしぶりを伝える名所絵を展観します。また、広重が描いた場所の現在の風景を撮影・展示し、当館スタッフによるオリジナル・フィルム・プロジェクションとともに新たな魅力を発信します。今もなお魅力の衰えない広重風景画を、現代ならではの視点とともにお楽しみください。

保永堂版 東海道五十三次之内 日本橋 朝之景
江戸時代 天保4~5年(1833~34)

日本橋 現在の風景
橋を横から捉え湾曲した橋梁を描く従来の構図ではなく、橋を正面から捉えている。朝焼けの空を背景に、橋の向こうから大名行列が現れる緊張感や朝の日本橋界隈の活気がよく伝わってくる。
主な展示作品
保永堂版 東海道五十三次之内 品川 日之出 江戸時代 天保4~5年(1833~34)
早朝、日本橋を出発した旅人が最初の宿場・品川に至って日の出を迎えるという趣向であろうか。朝焼けのもと、宿場に向かう大名行列を背後から捉えている。江戸湾には、帆をあげる弁才船が存在感を示している。
飛鳥山花見之図 江戸時代 安政2年(1855)
広重は、「東都名所」 「江戸名所」等で飛鳥山を描いているが、この図は三枚続の花見風俗絵となっている。桜花の下の行楽に富士を配したものである。
東都名所・吉原仲之町夜桜 江戸時代 天保3~10年(1832~39)頃
江戸の廓町新吉原の中央通りである仲之町通りの桜並木を描く。仲之町の花木は、季節によって植かえられていた。満月の下で満開の桜をながめつつ通りすぎる遊女や客の男性たちの姿には、春らしい華やかさが感じられる。