重要文化財

花見鷹狩図屏風 

データ

作者 伝 雲谷等顔
時代 桃山時代(16世紀)
素材・技法 紙本著色 六曲一双
サイズ 各 142.0×347.0㎝

解説

向かって左隻には「武家の鷹狩」を描き、右隻には「庶民の花見」を描く遊楽図屏風の一つである。両隻ともに水墨を基調として表現しているが、花見図が金箔や色彩を多く用い華やかさを出しているのに対し、鷹狩図はあくまで水墨画的であり、主題・色彩ともに左右対照の妙を見せている。慶長期(1596~1615)に描かれたこの種の初期風俗画の多くは、狩野(かのう)派の画人の手になるものであったのに対して、本図は、樹木や岩組に見られる筆法や風景構成から、雲谷派の祖、雲谷等顔(1547~1618)の筆とされる点で注目に値する。等顔は、雪舟(せっしゅう)の画風に傾倒して個性的な水墨画形式を創造し、雲谷派の基礎を築き上げた桃山時代の代表的画家である。

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