重要文化財

自画像

データ

作者 岩佐又兵衛勝以
時代 江戸時代(17世紀)
素材・技法 紙本著色 一幅
サイズ 34.8×23.9㎝

解説

竹製の椅子に坐し、竹の杖を持つ老人の肖像画で、勝以が亡くなる直前に、福井に住んでいた妻子に形見として描いた自画像であると伝えられている。岩佐又兵衛勝以は、天正6年(1578)摂津伊丹城主荒木村重の子として生まれ、数奇な運命をたどって越前松平家へ画家として伺候した。本図は、気どりのない実直な表現、個性的な相貌や両手、三足香炉の表現、そして何よりも無駄のない線描の手法などに、優れた勝以の描写力とほかの作品にも共通する部分が見られる。こうした特色から、勝以自筆という伝承もうなずける。なお、この図には岩佐家系譜と勝以の自筆書状が添えられている。

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