イベント
熱海座演能会 秋公演
2025年10月12日(日)
2025.10.12(日)13:30 -

概要
能「船弁慶」の作者は観世信光です。「幽玄美」を追求した世阿弥とは対照的に、風流を取り入れた華やかでわかりやすい作品を残しました。将軍や公家の庇護を受けていた世阿弥と違い、応仁の乱に始まる乱世を生きた信光の時代は、幽玄よりもスペクタクル性が求められた為と考えられています。前半は美しく舞う静御前、後半は怨霊と化した平知盛が襲いかかる劇的な展開が見どころです。静と知盛という全く異なる役柄のシテ(主人公)を演じるのは、共に宝生流二十代宗家、宝生和英です。
仕舞は、京の都五条大橋での牛若丸(後の義経)と弁慶の出会いを描いた「橋弁慶」と、牛若丸が鞍馬寺の大天狗より兵法を授けられたという伝承を題材にした「鞍馬天狗」です。また当日の展覧会は「プロジェクション又兵衛絵巻 重文 浄瑠璃物語絵巻」です。浄瑠璃物語は牛若丸と三河矢矧(やはぎ)の長者の娘浄瑠璃との恋愛譚を描いた義経説話の一つで、中世末期には浄瑠璃節として、盲目の法師によって盛んに語られていました。稀代の英雄、源義経を巡って、静御前や平知盛、武蔵坊弁慶といったお馴染みの人物達が織りなす物語の世界を、能楽鑑賞と美術鑑賞でどうぞお楽しみください。
詳細
日時:10月12日(日)
13:30開演 12:30開場
16:00終了予定 ※終演時間は前後することがあります。
◆仕舞
「橋弁慶」 辰巳満次郎 辰巳和磨
「鞍馬天狗」 佐野登
◆能 宝生流「船弁慶」後之出留之伝
-出演者-
- シテ 静/平知盛: 宝生流二十世宗家 宝生和英
- 子方 源義経:寶生友永
- ワキ 武蔵坊弁慶:則久英志
- ワキヅレ 従者:渡部葵
- ワキヅレ 従者:小林克都
- 間 船頭:小笠原由祠
- 笛:一噲幸弘
- 小鼓:鳥山直也
- 大鼓:大倉栄太郎
- 太鼓:桜井均 他

宝生流二十代宗家 宝生和英 ほうしょう かずふさ
1986年東京生まれ。父、第19世宗家宝生英照に師事。宝生流能楽師佐野萌、今井泰男、三川泉の薫陶を受ける。1991年能「西王母」子方にて初舞台。2008年に宝生流第20代宗家を継承。これまでに「鷺」「乱」「石橋」「道成寺」「安宅」「翁」、宗家一子相伝「弱法師 双調之舞」「安宅 延年之舞」「朝長 懺法」を披く。伝統的な公演に重きを置く一方、異流競演や復曲なども行う。また、公演活動のほか、マネジメント業務も行う。海外ではイタリア、香港、UAEを中心に文化交流事業を手がける。2008年東京藝術大学アカンサス音楽賞受賞。2016年文化庁東アジア文化交流使。2019年第40回松尾芸能賞新人賞受賞。2023年よりミラノ大学客員教授に就任。2024年アゼルバイジャンにて初の能楽公演。2024年エミー賞受賞作品ディズニープラス「将軍~SHOGUN~」の劇中能の監修・製作。2024年小学館週刊少年サンデー連載「シテの花~葉賀琥太朗の咲き方~」監修。2025年香港フェスティバルにて新作能「梁祝(梁山伯と祝英台)」を作曲、主演予定。
◆狂言 和泉流「萩大名」
-出演者-
- シテ 大名:野村万蔵
- アド 太郎冠者:野村拳之介
- 小アド 亭主:石井康太
チケット販売
1/25(土) 友の会販売
1/28(火) 一般販売
【MOA美術館公式オンラインチケット】及び【電話予約】にてお求めいただけます。
●MOA美術館 https://www.e-tix.jp/moaart/
●電話予約 ※電話予約の際はチケット代引き手数料が別途かかります。
MOA美術館能楽堂 Tel 0557-84-2500
料金
- SS席 8,800円(友の会7,700円)
- S席 7,700円(友の会6,600円)
- A席 5,500円(友の会4,400円)
- B席 4,400円(友の会3,300円)
※料金は全て税込み