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アート・音楽

能「杜若」  チケット発売中

2019.06.22(土) 13:30 -

定期演能会 

概要

唐衣 着つつ馴れにし 妻しあれば 遙々きぬる 旅をしぞ思ふ ─。

二条后高子(にじょうのきさきたかいこ)との恋に破れ東国への旅に出た在原業平(ありわらのなりひら)が、三河国(愛知県)八橋で、咲き誇る杜若│かきつばた│の五文字を織り込み、旅の寂しさと恋人への思いを歌に詠む「伊勢物語 東下りの段」は、日本の古典文学の中でも屈指の名場面です。美術工芸、芸能文学のモチーフとして数多くの作品に取り上げられ、愛されてきました。能「杜若」もそうした作品の一つです。

東国への旅の僧が、三河国八橋で沢辺に咲く杜若を眺めていると、一人の若い女に声をかけられます。女の正体は杜若の精で、僧を一夜の宿に誘うと、業平と高子の形見の品を身に付け、二人の物語を美しく語り舞います。そして業平こそは歌舞の菩薩の化身だと明かすと、和歌の功徳により成仏し消えてゆくのでした。

在原業平は平安時代の貴族です。「古今和歌集」では小野小町(おののこまち)らと並んで六歌仙の一人に挙げられ、「百人一首」にも選ばれています。また古くから美男の代名詞とされ、「伊勢物語」には華麗な恋の数々が和歌とともに綴られています。中でも藤原摂関家の令嬢で、後に清和天皇の后となる高子との叶わぬ恋は、物語前半の中心となるものです。

能「杜若」に登場するのは花の精ですが、そこへ高子、業平、歌舞の菩薩と幾重にもイメージを重ね合わせ、能ならではの幽玄美を生み出していきます。演じるのは宝生流第二十世宗家、宝生和英(ほうしょう かずふさ)です。大和言葉の美しさと雅な王朝文化の香りに満ちた「伊勢物語」の世界を、名曲「杜若」でどうぞお楽しみください。

6月の定期演能会は、能 宝生流、狂言 和泉流でお届けいたします。

 

6月22日(土) 13時30分開演

能「杜若」 
シテ方宝生流宗家 宝生和英

狂言「蚊相撲」
狂言方和泉流 野村万蔵

【料金】

SS席   8,000円(友の会7,000円)

S席    7,500円(友の会6,500円)

A席    5,000円(友の会3,500円)

B席    4,000円(友の会2,500円)

※各チケットにて、MOA美術館の展示もご覧いただけます。

●座席表はコチラ

【お申し込み】

・イープラス(A席、B席のみの販売)

電話による予約受付とMOA美術館2階受付にて直接ご購入いただけます。

 オンライン手続きを行い、各コンビニエンスストアにてチケットの受け取りとなります。(直接購入はファミリーマートのみ)

申込先:MOA美術館 能楽堂 TEL:0557-84-2500
振込先:郵便振替 00860-2-187378 「MOA美術館 能楽堂」

【セットプラン】

・お食事セットプラン:MOA美術館茶の庭内「花の茶屋」の御膳2,500円+鑑賞チケット代
 お食事セットプランはコチラ
お申し込み方法:電話のみとなります。(0557-84-2500)