展覧会
木版画紀行 吉田博と川瀬巴水
2021.12.18(土) - 2022.01.25(火)
概要
生涯を通じて国内外の各地を旅行し、その写生をもとに、それぞれ異なった表現と技法で木版画を制作した二人の画家を取り上げ、日本および世界を描いた清新な風景版画をご紹介します。
吉田博(1876-1950)は、水彩画、油彩画の分野で日本の西洋画壇を牽引した画家です。49 歳で自身の監修による木版画作品を発表し、日本の伝統的な木版画技法に、西洋の写実的な表現を総合した、独自の木版画を創造しました。
川瀬巴水(1883-1957)は、27歳で鏑木清方に師事し、35歳の時に同門の伊東深水による風景版画に感銘を受けて版画の制作をはじめました。版元渡邊庄三郎が提唱した伝統彫摺技術者との協業による「新版画」の代表的な画家として高い評価を受けています。哀愁を帯びた作風で人気を集め、生涯に600点を超える作品を残しました。
本展では、吉田博の北米ワシントン州の最高峰を描いた「レニヤ山」や、川瀬巴水の代表作「東京二十景 芝増上寺」など約80点を展観します。
主な展示作品
米国シリーズ レニヤ山 大正14年(1925) 吉田博 MOA美術館
欧州シリーズ ヴェニスの運河 大正14年(1925) 吉田博 MOA美術館
瀬戸内海集 光る海 吉田博 大正15年(1926) 吉田博 MOA美術館
日本アルプス十二題 劔山の朝 大正15年(1926) 吉田博
MOA美術館
印度と東南アジア タジマハルの朝霧 第五 昭和7年(1932) 吉田博
MOA美術館
東京二十景 芝増上寺 大正14年(1925)川瀬巴水
渡邊木版美術画舗
旅みやげ第三集 周防錦帯橋 大正13年(1924)川瀬巴水
渡邊木版美術画舗
日本風景集 東日本篇 小樽の波止場 昭和8年(1933)
渡邊木版美術画舗
東海道風景選集 尾州半田新川端 昭和10年(1935) 川瀬巴水
渡邊木版美術画舗
主催:MOA美術館
特別協力:株式会社 渡邊木版美術画舗